行動は変わったか?「キャッシュレス・ポイント還元事業の開始で現金以外の支払いは増えましたか?」(アンケート調査)
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10月1日から始まった消費税増税、それと同時に始まったのが「キャッシュレス・ポイント還元事業」。
キャッシュレス決済での支払いに、最大5%のポイントが還元されるこの制度。
この効果もあり、キャッシュレス決済利用者の数が急増しています。ポモチでは「キャッシュレスに関するアンケート」を行いました。
アンケートの項目は以下の4項目。
・キャッシュレス・ポイント還元事業の開始で現金以外の支払いは増えたか?
・10月以降、ポイント還元や割引を実感しますか?
・キャッシュレス決済に関するお得情報の収集を行なっていますか?
・政府がリリースした「キャッシュレス・ポイント還元事業」対応店舗のマップアプリを利用しましたか?
今回の注目は、「キャッシュレス決済を利用し始めた/利用頻度が増えた」割合です。
「10月を機にキャッシュレスを始めた」という消費者も
「10月から始まったキャッシュレス・ポイント還元事業。これを機会に現金以外の決済を利用開始しましたか?」
回答の選択肢は以下。
- 10月から現金以外の決済方法を【初めて】利用するようになった
- 10月から現金以外の決済方法を【以前よりもっと】利用するようになった
- 10月以前から現金以外の決済方法を利用していたので【変わらない】
- やはり現金で支払いをしている
結果は以下のようになりました。
キャッシュレス・ポイント還元事業の開始で現金以外の支払いは増えましたか?(2019年10月)
- 10月から現金以外の決済方法を【初めて】利用するようになった 12人(4%)
- 10月から現金以外の決済方法を【以前よりもっと】利用するようになった 68人(23%)
- 10月以前から現金以外の決済方法を利用していたので【変わらない】 145人(48%)
- やはり現金で支払いをしている 75人(25%)
キャッシュレス・ポイント還元事業によって、合計で80人(26.6%)の人はキャッシュレス決済を意識するようになり、行動の変化を起こしました。また、145人はこれまでもキャッシュレス決済でしたので、合計で75%もの人がキャッシュレス決済を意識していることになります。
なんと現金派が少数派になってしまいました。
特筆すべきは、10月を機に行動に変化があった人口が、全体の4分の1を超えたことです。キャッシュレス決済を【初めて】利用した方と【以前よりもっと】利用するようになった人を合わせると80人、全体では26%に上ります。
キャッシュレス決済の利用者が、急拡大していることがわかります。
「10月以降、ポイント還元や割引を実感しますか?」
キャッシュレス決済を利用するモチベーションになっているのが、お得なポイント還元率です。サービスによって還元額に違いはありますが、0.5%~5%程度のポイントが返ってきます。
では、実際に利用している人は、そのお得さを実感しているのでしょうか?アンケートで聞いてみました!「10月以降、ポイント還元や割引を実感しますか?」という質問に対し、以下のような回答となりました。
10月以降、ポイント還元や割引を実感しますか?(2019年10月)
- 実感している 86人(29%)
- 実感していない 214人(71%)
「実感している」人は3割以下にとどまり、7割以上の人が「実感していない」と回答しました。理由としては、ポイントが還元されるまでに2日から1ヶ月の時間がかかることも影響しているのではないでしょうか。
「キャッシュレス決済に関するお得情報の収集を行なっていますか?」
キャッシュレス決済を使いこなすためには、「お得情報」をうまく手に入れることが不可欠です。
どれだけの人が効果的にお得な情報を収集しているのでしょうか。「キャッシュレス決済に関するお得情報の収集を行なっていますか?」という質問でアンケートをとりました。
キャッシュレス決済に関するお得情報の収集を行なっていますか?(2019年10月)
- 積極的に情報収集を行なっている 20人(7%)
- 多少は情報収集している 162人(54%)
- 面倒くさいので情報収集を行なっていない 79人(26%)
- 興味がない 39人(13%)
積極的に情報収集を行なっている人は7%でした。ある程度の情報蒐集を行なっている人が大半を占めましたが、「面倒なので行なっていない」との回答が4分の1以上にまで上りました。
決済サービスやキャンペーンが乱立する中で、全てのサービスの情報を網羅することは非常に難しいことです。さらに、サービスごとに随時キャンペーンが開催されており、膨大な情報を把握しなければなりません。
「政府がリリースした「キャッシュレス・ポイント還元事業」対応店舗のマップアプリを利用しましたか?」
キャッシュレス・ポイント還元事業の浸透を促すために開発されたのが、政府が運営する「対応店舗のマップアプリ」です。本事業に登録している店舗の情報を得ることができます。どのぐらいの人が利用しているのでしょうか。
政府がリリースした「キャッシュレス・ポイントの還元事業」対応店舗のマップアプリを利用しましたか?(2019年10月)
- 利用した 38人(13%)
- 利用していない 262人(87%)
「政府がリリースしたキャッシュレス・ポイント還元事業対応店舗のマップアプリを利用しましたか?」という質問で、利用したことがあると答えた方は13%にとどまりました。9割近くの方が使ったことがありません。
では、どのような手段で情報を集めているのでしょうか。
キャッシュレス決済に関する情報をどこで見ますか?(複数選択可)
キャッシュレス決済に関する情報をどこで見ますか?(2019年9月)
- テレビ 177人
- ニュースサイト 146人
- 検索サイトで探す 97人
- Twitter 46人
- 知人に聞く 44人
- 新聞 40人
- ブログ 28人
- 雑誌 21人
- Youtube 15人
- Instagram 11人
- LINE 9人
- Facebook 5人
- 見たことない 11人
最も多い情報源はテレビでした。次に多かったのはニュースサイトで情報を見るという回答です。さらに続くのが、「検索で探す」回答と「Twitter」でした。
キャッシュレス決済が話題であるということもあり、お得情報を扱った記事も多く配信されているようです。インターネットで検索するだけで、必要な情報は溢れています。
普段利用している決済方法は?
キャッシュレス決済の利用促進が進んでいることが明らかになりましたが、具体的にどのサービスが利用されているのでしょうか。
「普段利用している決済方法」について尋ねました。結果は以下の通りです。
普段の買い物で最もよく利用する決済方法を教えてください。(2019年9月)
- 現金 281人
- クレジットカード 230人
- Suicaなどの交通系電子マネー 91人
- PayPay 61人
- nanaco 54人
- WAON 45人
- デビットカード 45人
- 楽天Pay 42人
- LINE Pay 27人
- d払い 26人
- メルペイ 19人
- Apple Pay 12人
- iD 12人
- auカンタン決済 11人
- QUICPay 11人
- Google Pay 8人
- Kyash 7人
- FamiPay 6人
- auPay 5人
- Origami Pay 4人
- その他 23人
キャッシュレス決済の中で最も利用されているのは、クレジットカードでした。普及しているキャッシュレス決済の筆頭として、確固たる地位を築いています。続いて多いのが、Suicaなどの交通系電子マネーです。通勤・通学などで利用するカードと併用できるため、利用者が増えているようです。
nanacoやWAON、デビットカードも利用者が一定数いることがわかっています。汎用性が高く、貯まったポイントも使いやすいことが特徴です。
アンケート結果のまとめ
10月1日からキャッシュレス決済の利用率は増えましたが、まだ課題は残っています。
サービスは多様な一方で、一つ一つのサービスを利用できるお店が限られていいたり、還元率アップの条件が複雑であったりすることも、敬遠される原因であると予想されます。お得なキャンペーンを打ち出すまではいいものの、内容が複雑で理解しきれないことも少なくないようです。
増税に伴う「キャッシュレス・ポイント還元事業」導入は、キャッシュレスを意識する大きなキッカケとなりました。快適なキャッシュレス生活を送れるように、効率的に情報収集しましょう。
アンケートパネル:ランサーズ
アンケート実施日:2019円10月18日
アンケート名:キャッシュレスに関するアンケート
回答数:300人
この記事のライター:Maya Shinoda / ポモチ専属ライター
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