[アンケート調査]コード決済利用経験者は31%まで上昇。20%還元キャンペーンの広告効果か
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コード決済の普及は30%程度まで上昇。利用しない理由は「めんどくさい」との声が多い?
LINE Payの「総額300億円祭り」や「Payトク」、PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」など、コード決済をお得に使えるキャンペーンが続々登場しています。これらのキャンペーンを機にコード決済に挑戦している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これらのお得なキャンペーンが続々している一方で、「コード決済の利用者数って本当に増えてるのかな?」と感じている方も多いのではないでしょうか。コード決済利用者の実態と、コード決済を取り巻く社会的背景、さらには人々のコード決済に対する印象について調査、男女300人にご回答いただきました。
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コード決済サービスの「選ばれる決済方法」とは
ポモチでは、毎月コード決済を含むキャッシュレス決済サービスの利用に関する調査を行なっています。人々が好む決済サービスや、キャッシュレス化の実態が明らかになります。
Q.普段の支払いで利用したことのあるサービス・支払い方法を教えてください。
1つ目の質問は「普段の支払いで利用したことのあるサービス・支払い方法を教えてください。(複数選択可)」です。全体的なお支払い事情が明らかになりました。結果は以下の表の通りです。
- 現金 296人
- クレジットカード 247人
- PayPay 34人
- LINE Pay 28人
- 楽天ペイ 23人
- Origami Pay 3人
- nanaco 103人
- WAON 80人
- Suicaなどの交通系電子マネー 140人
- Apple Pay 15人
- Google Pay 11人
- Kyash 6人
- デビットカード 69人
- iD 19人
- QUICPay 16人
- d払い 27人
- auカンタン決済 38人
- au Pay 5人
- メルペイ 7人
- ゆうちょPay 0人
- その他 24人
やはり最も利用者数の多い決済方法は「現金」で296人、ついで「クレジットカード」が247人でした。慣れ親しんだ決済方法を利用する方が安心で簡単だということがわかります。コード決済で最も多かったのはPayPayで34人で、2月の調査から4ヶ月連続でトップの座を守っています。LINE Pay、楽天ペイもよく使われるコード決済サービスです。
キャンペーン開催も豊富 & 3.0%還元以上が確定するPayPay。ワクワクペイは毎月どこかでお得になれます。
人々の暮らしに浸透しているのが、「suicaなどの交通系電子マネー」です。普段使っている交通用定期に付帯している電子マネー、交通費をチャージするだけで普通のお買い物にも利用できる利便性が評価されています。タッチするだけで決済が完了する手軽さも日本人に合っているのでしょう。
Q.【最も利用している】支払い方法・サービスを1つ選んでください。
続いて、普段最も利用している支払い方法について質問しました。質問は「上記質問で答えた回答のうち、【最も利用している】支払い方法・サービスを1つ選んでください。」です。結果は以下のようになりました。
- 現金 159人
- クレジットカード 96人
- PayPay 3人
- LINE Pay 4人
- 楽天ペイ 1人
- nanaco 7人
- WAON 6人
- Suicaなどの交通系電子マネー 5人
- Kyash 1人
- デビットカード 6人
- iD 2人
- QUICPay 3人
- その他 7人
調査対象人数の約半数にあたる53%の人が「現金を最も使う」と、32%の人が「クレジットカードを最も使う」と回答しました。8割以上の方が現金化クレジットカードを利用していることがわかります。
現金以外の、いわゆる「キャッシュレス決済サービス」を利用している人に焦点を当てると、「その他」の回答を除き、45%のもの人が主に利用していることがわかります。徐々にキャッシュレス化が進んでいることが伺えますね。
Q.コード決済・QRコード決済はいつから使い始めましたか?もしくは使っていませんか?
では一方で、巷で話題のコード決済の利用に限ってはどれくらい進んでいるのでしょう。次の質問では、「コード決済・QRコード決済はいつから使い始めましたか?もしくは使っていませんか?」です。結果は以下のようになりました。
(2019年5月)
- 2018年10月以前 32人
- 2018年11月 7人
- 2018年12月 4人
- 2019年1月 4人
- 2019年2月 4人
- 2019年3月 4人
- 2019年4月 9人
- 2019年5月 3人
- 覚えていない 26人
- 利用していない 207人
「利用していない」と回答した人は207人いましたが、コード決済利用者は93人にもなり、全体の31%まで達していることがわかります。アンケートを開始した昨年は10%台でしたので、この半年程度で順調に経験者を増やしています。政府は2025年までにキャッシュレス決済比率を40%まで高めると宣言しています。継続的な利用はまだ少ないかもしれませんが、コード決済経験者は増加傾向にあります。
では、コード決済を利用しない人は、実際にどのような理由でコード決済を利用していないのでしょうか。
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コード決済を利用しない理由は?
先の3問のアンケートでは、コード決済をはじめとする、キャッシュレス決済サービスの利用者の現状が明らかになりました。ここからは、コード決済の利用者数が急激には増加しない理由を明らかにすべく、いくつかの質問を用意しました。
Q.PayPayやLINE Payといったコード決済を利用しない理由を教えてください。もっとも当てはまるものを選んでください
最初の質問は、「PayPayやLINE Payといったコード決済を利用しない理由を教えてください。もっとも当てはまるものを選んでください」です。「その他」を含む8つの項目からお選びいただきました。結果は以下の通りです。
- 使いたいお店で使えないから 21人
- 利用方法・使い方がわからないから 40人
- どこで使えるかわからないから 15人
- 使い過ぎそうだから 41人
- 面倒臭い(現金やクレジットカードの方が楽)81人
- 不正利用が心配だから 30人
- レジ前で手間取りそうだから 31人
- その他 41人
最も多い理由は意外にも「面倒臭い」という回答で、27%の方が回答しました。コード決済サービスを提供・導入する会社が謳うのは、「決済時にかかる手間の省略」、それによる「決済自体の簡略化」です。つまり、現金等に比べて「簡単に決済が完了する」ことがコード決済の売りであるはずなのです。それなのに、多くの人が利用に対して面倒臭いと感じているのは、コード決済の良さがうまく浸透していないことがわかります。面倒臭いと感じる理由としては、「使う前に様々な設定をしなければならない」、「レジ前でアプリを起動したり手間取りそう」などが考えられます。
その他には、「使いすぎそう」、「不正利用が怖い」などの回答が支持を集めました。コード決済の利用では、手元に現金として残らない、もしくは使った額が体感的にわからない、などの欠点があります。慣れてしまえば現金もコード決済も変わらない、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、コード決済の進出が進まない現在では、コード決済の便利さを実感できている人は少数にとどまっています。
また、不正利用が怖い、との回答が多かった背景には、PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」での出来事があります。PayPayアプリに紐づけたクレジットカードの情報が盗み取られ、不正に利用される被害が続出しました。コード決済サービスを普及させようとするスタートダッシュのタイミングであっただけに、コード決済に対する悪いイメージが先行する形になってしまいました。第2弾100億円あげちゃうキャンペーンでは、初回での欠点を最大限カバーするかのように、クレジットカードを用いての利用に多くの制限がかかるようになりました。その点も、利便性に欠ける印象を与えさせてしまっています。
コード決済普及の鍵?20%還元キャンペーンのお得さは知られている?
コード決済の利用度が低い現状やその理由が明らかになりましたが、コード決済会社が現在取り組んでいる対策はどのようなものがあるのでしょうか。最も耳馴染みな対策が、「お得キャンペーン」ですね。数々のコード決済サービス会社が、コード決済利用でお得になるキャンペーンを次々と打ち出しています。
それらのキャンペーンに共通するのが「20%還元」という文言です。今や「20%還元」は、コード決済サービスが開催するキャンペーンの代名詞のようになっています。逆に、20%に満たない還元を打ち出すキャンペーンは、あまり効果がない現状も見受けられます。
Q.コード決済のキャンペーンには20%ポイント還元があることをご存知ですか?
この「20%還元」ですら、認知度が伸び悩んでいる現状が明らかになりました。そこで訪ねた質問が、「コード決済のキャンペーンには20%ポイント還元があることをご存知ですか?」です。結果は以下のグラフのようになりました。
- 知っている 144人
- 知らない 156人
なんと、コード決済サービスの「20%還元キャンペーン」を「知らない」方が半数を超えたのです。利用者の比率に対して、かなり認知はされていることがわかります。。コード決済普及のために打ち出している「20%還元キャンペーン」の数々は認知度アップに貢献していますが、継続的な利用者を作るにはもう少し時間がかかりそうです。
キャンペーンの売りはもちろん「お得さ」ですが、それがバラマキに映ったり、キャンペーン以外の通常時が「お得でない」ように思えてしまうことが欠点です。
意外と知らない近所のお店で使えるキャッシュレス決済方法
コード決済サービスは「面倒臭い」。そう思う理由の内の一つに、「使えるお店を把握しなければならない」という理由があげられます。お店で使える支払いの種類を把握している人がどれだけいるかを把握すべく、このような質問をしてみました。
Q.あなたの近所のお店で利用できるキャッシュレス決済サービス(クレジットカード・コード決済)の種類を把握していますか?
設問は「あなたの近所のお店で利用できるキャッシュレス決済サービス(クレジットカード・コード決済)の種類を把握していますか?」です。結果は以下のようになりました。
- 全て把握している 4人
- だいたい把握している 101人
- ほとんど把握していない 144人
- 全くわからない 51人
「全て把握している」「だいたい把握している」を合わせた「把握している」と答えた人は35%にとどまった一方で、「ほとんど把握していない」「全く把握していない」を合わせた「把握していない」との回答が6割を超えました。過半数の人が近所のお店で使える支払い方法を把握していないことがわかります。コード決済が使えるお店や、非接触型決済(タッチ型ウォレット;Apple PayやGoogle Payなど)が使えるお店を見逃している可能性があります。
では、コード決済を使えるお店を把握するにはどうすればいいのでしょうか?
Q.あなたの近所で、LINE PayやPayPayといったコード決済を利用できるお店はどんなお店ですか?
現在、街の様々なお店で徐々に利用できるようになっているコード決済サービスですが、具体的にどのお店でどのコード決済サービスが利用できるのか、把握するのは大変ですね。
そこで、「身近にあるコード決済サービスを使えるお店」について訪ねました。質問は、「あなたの近所で、LINE PayやPayPayといったコード決済を利用できるお店はどんなお店ですか?(複数選択可)」で、結果は以下のグラフのようになりました。
- スーパー 64人
- コンビニエンスストア 226人
- レストラン 56人
- カフェ 39人
- 商店街 19人
- 上記以外の食品系 10人
- アパレル店(服飾系)22人
- 電気屋 61人
- 薬局/ドラッグストア 83人
- 100円均一 8人
- ホームセンター 13人
- 自動販売機 9人
- 映画館 3人
- レジャー施設(水族館・遊園地など)6人
- その他 49人
あまり意外ではない結果だ、と思われた方も多いのではないでしょうか。最もコード決済サービスの導入に力を入れている「コンビニ」が最も票を集め、「コード決済が使える店」とのイメージが強く印象付けられていることがわかります。現在では、薬局/ドラッグストアも積極的にコード決済を導入しており、コード決済導入店として認知度が上がっていることが明らかになりました。
一方で、服飾系のアパレル店や映画館、レジャー施設などでコード決済を利用できる場所が少ない、もしくは導入の有無を認識されていない現状も浮き彫りになりました。レジャー施設に限ると、施設内の売店などで使えるケースはあるかもしれませんが、入場してみなければわからないため認知度が低いのも頷けます。ところが、それ以外の施設・お店では実際にコード決済が導入されていないことが伺えます。生活必需品を取り扱うお店でない場所で、コード決済の導入が遅れているということが明らかになりました。
Q.上記で答えた店舗ではどんなサービスを使えますか?覚えている範囲で全てお答えください。
ではコンビニや薬局/ドラッグストア、スーパー、レストラン、カフェなどで利用できるコード決済はどのコード決済サービスなのでしょうか。「上記で答えた店舗ではどんなサービスを使えますか?覚えている範囲で全てお答えください。(複数回答可)」という質問で調べました。
- LINE Pay 110人
- PayPay 203人
- 楽天ペイ 110人
- Origami Pay 14人
- d払い 80人
- au PAY 20人
- ゆうちょPay 4人
- メルペイ 21人
- その他 51人
結果は以上のようになりました。やはり多いのがPayPayですね。あるアパレル系の経営者によると、「PayPayは営業がすごい」とのことで、店舗側への働きかけに力を入れていることがわかります。
また、導入費用が無料だったり安かったりする、LINE Payや楽天ペイも使えるお店が多くなっています。お店側からすると、導入費用がかかったり利用手数料が高いと、コード決済を導入する利点が損なわれます。ただでさえ経営が厳しい業界では、少しの支出も抑えたいところに、大きな手数料と導入費用は痛手になります。
このようにコード決済を取り巻く現状は、易しいものではありません。新しい決済方法としてその地位を確立するまでには、まだまだ長い道のりが待ち受けています。ただ、キャッシュレス決済サービス全体で見ると、現金と競るほど利用者数が増えています。キャッシュレス決済サービスの利便性が認識され始めたのは、多くの店舗で幅広く導入されていることが一因でしょう。
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■調査期間・調査テーマ
2019年5月19日〜23日「【キャッシュレスに関するアンケート】よく使う支払い方法は何ですか?」
■対象者・サンプル数
ランサーズを利用したアンケート調査、300人
属性 | 人数 |
---|---|
男女比 | 男性人131人(44%)、女性169人(56%) |
年齢 | 20代45人(15%)、30代105人(35%)、40代96人(32%)、50代45人(15%)、60代7人(2.4%)、70代2名(0.6%) |
※アンケートデータの利用は当サイトのURL、サービス名を明記してご利用ください。
この記事のライター:Maya Shinoda / ポモチ専属ライター
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